英語学習者
やり方も教えて下さい!
音読は英語力強化に必須の練習法。
谷村
今日はそんな音読の「①効果」と「②具体的なやり方」「③コツ」「④おすすめ教材」をご紹介します。
こんな方に読んでほしい
・英語の勉強に音読を取り入れたい
・音読の正しいやり方を知りたい
・音読って本当に効果あるのか疑問
1. 英語音読の4つの効果
まず、音読の主な効果を4つ紹介します。
1-1. 音読の効果① リーディング速度が上がる
音読を繰り返せば、リーディング速度が上がります。
理由は、英語を「英語の語順のまま読める」ようになるから。
同じ文章を何度も音読し「英語の語順」に慣れれることで、速読力が自然と鍛えられます。
日本人が英語を早く読めないのは、英語と日本語では語順が全く違うから。
英語を日本語の語順で読むと、つい「返り読み」を頻発してしまいます。
左(水色)が日本語の語順で読んだ時の目の動き。右(オレンジ)が英語の語順のまま読んだ場合。
この「返り読み」を改善するために、音読練習で英語を頭から読む癖をつけましょう。
後述するスラッシュリーディングを併用することで、より効果を高められます。
1-2. 音読の効果② リスニング力が上がる
音読をすればリスニング力も上がります。理由は2つ。
❶頭から読む練習ができる
❷自分が発声できるスピードが、聞き取れるスピード
❶は前述の「速読力」が上がる理由と同じ。
リスニング力を根本から上げるためにはスピーキングの練習が必要。
というのも、自分が発声できるスピードより早い英語を聞き取るのは困難だからです。
音読を繰り返し、実際に声に出す速度を徐々に上げていきましょう。
最初はなかなか早く読めませんが、何十回も繰り返すことでナチュラルスピードで読めるようになります。
1-3. 音読の効果③ 英単語のインプットが捗る
音読の3つめの効果は、英単語のインプットが捗ること。
理由は、音読がインプットとアウトプットを同時にこなす練習法だからです。
英単語を覚えるときは口に出したり、自分で文章を作ったりしてアウトプットした方がより効率的にインプットできます。
音読しながら同時に語彙力強化もしたい方は『速読英単語』がおすすめ。
英語学習に必須な、基礎レベルの2,000語が満遍なくインプットできます。
基礎単語は習得済みで、上級レベルに挑戦してみたい方はこちら。
1-4. 音読の効果④ スピーキング力が上がる
音読はスピーキングにも超効果的です。
英語スピーキングは即座に出てくるフレーズがどれだけあるかの勝負。
音読を繰り返して「即座に使えるフレーズ」の数を増やしていきましょう。
スピーキング練習の際は、じっくり音読すればするほどフレーズが自分のものになります。
最初はフレーズをしっかり噛み砕いて、1つ1つ丁寧に習得するつもりで音読してみて下さい。
2. 音読の効果的なやり方【5ステップ】
音読の効果的なやり方は以下の5ステップ。
2-1. 音読のやり方① まずは黙読する
まずは音声を使わず、じっくり黙読で読み込んで下さい。
黙読の目的は、英文の意味をとことん理解すること。
ステップ2のリスニングに進んでしまうとなかなか自分のペースで読めません。
まずは黙読でじっくり意味を理解して下さい。目安は理解度70%以上です。
黙読する際は「読解のコツ」を意識して実践してみて下さい。
読めるスピードや英文の理解度がまるで変わるはずです。
【長文の読み方コツ一覧】
❶1パラグラフ1テーマ
❷結論ファースト
❸抽象→具体
❹5種類のディスコースマーカー
❺スラッシュリーディング
❻設問を全てチェック
❼イメージで理解
2-2. 音読のやり方② 音声だけを3~5回聴く
次は音声を聴きながら、再度黙読しましょう。
耳で聞くだけでなく、テキストを見ながら聴いた方が効果が高いです。
このステップでは、発音やアクセント・イントネーションに注意して聞いてみて下さい。
目安は3回〜5回。1回や2回では英文の雰囲気がフワッと理解できるだけ。最低3回は通して聴いて欲しいです。
2-3. 音読のやり方③ シャドーイングを開始
ここでシャドーイングを取り入れましょう。
音声を聞きながら、即座に英語をリピートするのがシャドーイング。
最初はテキストを見ながらのシャドーイングでも大丈夫ですが、慣れたら音声だけで取り組むのがコツ。
「ながら勉強」が可能になるので、テキストなしで学習できるようになります
シャドーイングの詳しいやり方については、こちらの記事を参考にして下さい。
【この記事でわかること】
❶シャドーイングの4つの効果
❷具体的なやり方4ステップ
❸おすすめ教材5選
2-4. 音読のやり方④ “Read and Look up” を試す
ここから一気にレベルが上がります。
ステップ①②③は受動的でもこなせますが、ステップ④⑤は自発的に「覚える」という過程が必要になります。
1文をサラッと黙読したら、目を離して即座に暗唱してみましょう。
一度「覚える」という段階を踏むので難易度が上がりますが、自分で考えて英文を口に出すので英文の習熟度がさらに上がります。
2-5. 音読のやり方⑤ 暗記するまで繰り返す
最後のステップで、英文を暗記までできれば最高です。
音読の目的は、読んだ英語を自分のものにすること。
英文を「覚える」レベルまで到達すれば、その英文は本当にいつでも自分が使えるようになります。
ちなみに回数の目安は20~30回ですが、覚えるためには50回ぐらい読む必要があります。
3. 英語音読のコツ
英語を音読するときのコツを3つ紹介します。
3-1. 音読コツ① 内容の理解が第一優先
まず1つ目のコツとして、音読の際には内容の理解を最優先すること。
よくあるミスですが、音読するときに発音やイントネーションを意識しすぎて、内容の理解が疎かになりがち。
1文ごとに止まりながらゆっくりでも良いので、まずは内容の理解に努めましょう。
ちなみにここが、シャドーイングと違う音読のメリット。
シャドーイングだとペース配分は音源次第なのに対し、音読は理解するまでじっくり自分のペースで行えます。
シャドーイングは多少受動的でも構いませんが、音読はとことん積極的に理解していくつもりでやりましょう。
目安として読むスピードを上げるのは、音読を15回以上も続けた後。
「ここまでやればもう内容の理解は大丈夫だろう」と判断してからでokです。
3-2. 音読コツ② スラッシュリーディングで頭から読む
1章で話した通り、音読によってリスニングとリーディングが鍛えられるのは、英語を「頭から読める / 聞ける」ようになるから。
そのためにぜひ活用してほしい技術がスラッシュリーディング。
スラッシュリーディングを使って英文を読むことで、返り読みを避けることができます。
具体的にスラッシュで区切るのは以下の4箇所。
❶「前置詞」「副詞」
❷「準動詞(不定詞・動名詞)」
❸「関係詞」
❹「接続詞」
スラッシュリーディングの具体的なやり方、やメリット・コツはこちらの記事で解説しています。
3-3. 音読コツ③ 回数は20~30回が目安
音読の目的は、読んだ英文を「自分のもの」にすること。
英文を呑み込むためには、5回や10回では足りません。意味をイメージしながら20~30回は続けてみましょう。
1分で読める長さの長文を選ぶのがコツ。集中してやれば30分~1時間で終わるはずです。
4. 音読練習におすすめの教材・参考書
最後に、音読練習におすすめの教材を4つ紹介します。
4-1. おすすめ教材①『音読パッケージ』
1つ目は『音読パッケージ』シャドーイング・音読を目的に作られた数少ない参考書です。
4技能の中でも、特にスピーキングをメインに鍛えたい方におすすめの教材。
テーマに使われている英文は、どれも超簡単なものばかり。
中学レベルの英文を音読・シャドーイングすることで、スピーキングの基礎力を固めましょう。
すべての長文が、1分以内に音読できる長さなのもありがたいポイント。
4-2. おすすめ教材②『英会話ぜったい音読』
『音読パッケージ』と並ぶ、音読練習に鉄板の参考書が『ぜったい音読』
中1~2年生で習うレベルの英語を、いつでも使えるよう脳にインストールするための本です。
こちらもL/Rではなく、スピーキングを鍛えたい方向けの参考書。
対象はTOEIC470点レベルからなので、完全に初級レベルから始めたい方は『音読パッケージ』よりもこちらがおすすめ。
4-3. おすすめ教材③『洋書』
3つめのおすすめは洋書。多読教材として鉄板ですが、音読にも有効です。
参考書やニュースとは違い、自分の好きな作品を音読できるのでモチベーションが上がります。
ちなみに洋書は参考書ではないため、通常は音声が付いていません。
ただしそれもスマホに搭載されている「音声読み上げ機能」を使えば解決します。
音読では欲張らずに簡単なレベルから始めるのが鉄則。
初心者でもストレスなく読める人気の洋書を5冊選んだので、ぜひチェックしてみて下さい。
4-4. おすすめ教材④『VOA English Learning』
VOAとはボイスオブアメリカの略。アメリカ最大のニュース放送局で、日本で例えるとNHK。
BBCやCNNと違って、非英語話者を対象に作られているのが特徴です。
文章は平易で、発音もゆっくりで明瞭。英語初心者にも聞き取りやすいよう喋ってくれます。
もちろん題材はニュース。「英語で時事に挑戦したいけどCNNやBBCは難しすぎる」という方はまずVOAから。
「VOA」はこちらの記事でも紹介しています。
シャドーイング教材は音読にも使えるので、ぜひこちらもチェックしてみて下さい。
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