忙しい学習者
効果のある勉強法を1つだけ教えて欲しい!
時間のない方が、英語学習法を1つだけ選ぶとしたら間違いなくシャドーイングがおすすめ。
当記事ではシャドーイングの「①効果②やり方③コツ④おすすめ教材」をまとめています。
谷村
【こんな方に読んでほしい】
・忙しくて勉強時間が取れないので効率的に学習したい
・スピーキングとリスニングを鍛えたい
・シャドーイングに興味がある
1. シャドーイングとは?
シャドーイングとは、英語を聞きながら、同時に音を真似して発音する英語学習法のこと。
今ではスピーキングとリスニングを同時に鍛えられる勉強法として、最も注目されている英語学習法の1つです。
聞こえた英文のすぐ後を、影のようについていくことからシャドーイングと呼ばれます。
シャドーイングなら「聴く」と「喋る」を同時にこなせるので一石二鳥です。
2. シャドーイングの効果
シャドーイングの主な効果を4つ紹介します。
2-1. 効果① リスニング・スピーキングが同時に鍛えられる
シャドーイングは「喋る」と「聞く」を同時に行う学習方法。
一番顕著な効果は、スピーキングとリスニングを同時に鍛えられることです。
僕がTOEICリスニング満点で取れたのも、ドラマでシャドーイングをし続けたから。
英会話でフレーズがスラスラ出てくるようになったのもシャドーイング練習を積んでから。
知っているだけの英単語・フレーズがどれだけあっても、スピーキングは上達しません。
スピーキング力をつけるためには「知ってる英語」を「いつでも使える英語」にアップデートする必要があります。
その点シャドーイングは、インプットとアウトプットを同時に行う勉強法。
つまり「知ってる英語」と「使える英語」を同時に増やせる最強の勉強法です。
2-2. 効果② リーディングスピードが上がる
シャドーイングはリーディングにも効果のある勉強法。
実際、僕の周りでTOEIC950点以上を取っている人は、シャドーイング練習でリーディングを鍛えた人が多いです。
シャドーイングは、いわばネイティブと同じスピードで英語を読む練習。
ネイティブの読解スピードに慣れれば、英文が見違えるほど早く読めるようになります。
↓シャドーイング以外の効果的なリーディング勉強法はこちらの記事にまとめました。
読解力を上げたい人はぜひ読んでみて下さい。
2-3. 効果③「伝わる発音」が身に付く
シャドーイングは発音の矯正にも効果的な勉強法。
まず前提として、日本語と英語は発音が真逆です。この表を見て下さい。
なので私たち日本人は特に、英語発音を意識して真似する練習をしないと、永遠に「伝わる発音」は身につきません。
そこで、聞いたすぐそばから英語を真似するシャドーイング練習が効果的というわけです。
↓発音を独学で習得する方法はこちらに全てまとめました。
2-4. 効果④ 英語のイントネーション・アクセントが身に付く
発音に加えて「日本人の英語が通じない理由」はイントネーション・アクセントの違いです。
例えば下の例文、英語だと強く読むのは赤の箇所だけ。
I was wondering, do you think it would be possible if I got a hundred-dollar advance on my salary?
「100ドル前払いでいただくことは可能ですか?」
日本語だと全て平坦に読みますが、英語では意味のある単語しか強く読みません。
↓イントネーションを絵で表すとこんな感じ。上が英語、下が日本語です。
ただ「意味のある単語だけ強く読む」と言葉で言うのは簡単ですが、慣れるのはめちゃくちゃ難しいです。
そこで有効なのがシャドーイング。
お手本を聞いた直後に音をそのまま真似するので、意識せずとも英語特有のイントネーション・アクセントが身につきます。
3. シャドーイングのやり方【プロセス順】
シャドーイングのやり方は以下の4ステップ。
①まずは音声なしでテキストを読む。
②音声を聞き込む。
③テキストを見ながらシャドーイング。
④テキストを見ずにシャドーイング。
ここでは初心者の方でも気軽に始められるよう解説していきます。
英語に慣れている方はいきなり③や④からスタートして大丈夫です。
3-1. やり方① 音声なしでテキストを読む
まずは音声なしでテキストを読み込みましょう。シャドーイングの目的は、読んだ英文を自分のものにすること。
なので、十分理解している英文を使ってシャドーイングする方が効果的です。
自分のペースで、英文をとことん理解できるまで読み込んで下さい。
たとえリスニング練習が目的でも、しっかり理解している英文をシャドーイングする方が効果が高いです。
↓「同じ文章を何度もリスニングした方が良い理由」はこちらの記事を参考にして下さい。
3-2. やり方② テキストを見ながら音声を聞き込む
英文を読んで内容を理解したら、テキストを見ながら音声を聞きこみましょう。
声に出してシャドーイングする前に、一度リスニングに徹するのがおすすめのやり方。
音声をじっくり聞いて、ネイティブの発音やイントネーションを理解するためです。
3-3. やり方③ テキストを見ながらシャドーイング
ここからがアウトプット。テキストを見ながら実際にシャドーイングしてみましょう。
最初は発音が少々違っても、イントネーションが不自然でも音声についていければ大丈夫。
細かいことを気にして試行回数が減っては元も子もないです。
特にイントネーションは、回数を重ねて自然と慣れる方が楽。
ただしイントネーションは習得できても、発音は意識しないと厳しい場合も。
↓そんな時はこちらの記事を参考にして下さい。
3-4. やり方④ テキストを見ずにシャドーイング
最後はテキストを見ずにシャドーイング。
10~20回ほどテキストを見ながらシャドーイングしたら、今度はテキストを見ないシャドーイングに挑戦してみましょう。
ここまで来れば、完全に音声だけで練習できるので「ながら勉強」が可能になります。
5章で後述しますが、場所を選ばず「ながら勉強」ができるのがシャドーイングの強み。
「この英文は完璧」と自信を持てるまで、何十回でもシャドーイングし続けましょう。
4. シャドーイングのコツ
シャドーイング練習時に意識すべきコツを、3つお話しします。
4-1. コツ① 真似したいアクセントを統一
1つ目のコツは、真似したいアクセントを統一すること。
例えば一度アメリカ英語を真似すると決めたら、アメリカ英語のアクセント・発音を習得するまでやり続けるんです。
もっと言えば、真似したい俳優を決めてしまうのがおすすめ。
例えば僕はシャドーイングを始めたばかりの頃は、レオナルドディカプリオの英語を真似してました。
真似したい俳優を決めるメリットは2つ。
・プロなので発音が綺麗で聞き取りやすい
・映画やドラマなら、今日からすぐにでも使えるフレーズばかり
僕の経験上、シャドーイングは恥ずかしがってやっても全くメリットありません。
どうせやるならネイティブスピーカーになりきったつもりでシャドーイングしましょう。
4-2. コツ② 教材がなくても「ながら勉強」
シャドーイング練習のプロセスは3章の最後で話した通り、
①まずは音声なしでテキストを読む。
②音声を聞き込む。
③テキストを見ながらシャドーイング。
④テキストを見ずにシャドーイング。
④まで行けばテキストが不要になるので、いつでもどこでも「ながら勉強」ができます。
例えば、こんな場面でもシャドーイングの練習は積めます。
・通勤
・家事
・ジム
・散歩
・風呂
・カフェ
ちなみに電車や飛行機の中でも、声に出さないシャドーイングは可能です。
「サイトシャドーイング」という方法。頭の中で発音を真似してみて下さい。
4-3. コツ③ 間隔を空けてシャドーイング
最後は少し上級者向けのコツ。シャドーイングに慣れてきたら…
音声を聞いた後、少し間隔を空けてシャドーイングできるようになってほしいです。
音声聞いてから間髪入れずに発音すると「覚える」というプロセスを踏まなくても自動でシャドーイングできてしまいます。
一方少し間をあけて発音すると、文章を覚えてから口に出さなければなりません。
一度「覚える」という段階を踏む分、英文の習熟度がグッと高まりますよ。
5. シャドーイングにおすすめの教材
最後に、シャドーイングにおすすめの教材を4つ紹介します。
5-1. おすすめ教材①『音読パッケージ』
1つ目は『音読パッケージ』シャドーイング・音読を目的に作られた数少ない参考書です。
4技能の中でも、特にスピーキングをメインに鍛えたい方におすすめの教材。
テーマに使われている英文はどれも簡単なものばかり。
中学レベルの英文を音読・シャドーイングすることで、スピーキングの基礎力を固めるのが目的の参考書。
5-2. おすすめ教材②『速読英単語』
おすすめ教材2つめは『速読英単語』
英語長文をシャドーイングするだけでなく、英単語も同時にインプットしたい方向け。
取り上げられている単語は、英語学習者が最初にマスターすべき2000語。
基礎レベルの単語をおさらいしつつ、シャドーイングの練習をしたい方におすすめです。
↓基礎レベルに最適な単語帳10冊をこちらの記事にまとめました。
語彙力をつけたい方はチェックしてみて下さい
5-3. おすすめ教材③ YouTube
YouTubeは教材となる動画も多く、かつ全て無料で学べるのが嬉しいですね。
おすすめはスティーブ・ジョブズのプレゼン。言わずと知れたプレゼンの神です。
彼のプレゼンはどれも論理的で、発音もずば抜けてクリア。
話し方も堂々としていてまさにプレゼンのお手本、迷ったらジョブズです。
僕のYouTubeチャンネルにて、ジョブズの傑作プレゼン2つ(+伝記映画)をリスト化しました。
↓題材選びに迷ったら、まずはこちらから。
5-5. おすすめ教材④ Netflix
最後は、僕の中での最強のシャドーイング教材Netflix。
今日紹介したシャドーイングの4ステップがNetflixだけで完結します。
①まずは音声なしでテキストを読む。
②音声を聞き込む。
③テキストを見ながらシャドーイング。
④テキストを見ずにシャドーイング。
「シャドーイングの4ステップ」をNetflix用にするとこんな感じ。
①まずは日本語字幕で見て内容を把握。
②英語字幕で見てみる。
③英語字幕を見ながらシャドーイング。
④字幕を消してシャドーイング。
3章で話したコツ「真似したい俳優」もNetflixなら選び放題です。
ドラマや映画で登場する表現は、まさに生きた英語。
シャドーイングによって習得すれば、今日からそのまま使える英語です。
最後に、教材選びのコツは自分が楽しめる教材を選ぶこと。
↓Netflix学習のメリットや、具体的な勉強法、おすすめ作品はこちらの記事にまとめました。
whoo!!
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